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美容医療の課題や対策について

ニーズ増加に伴いトラブルも増加している美容医療の質が問題視され、令和6年6月以降、「美容医療の適切な実施に関する検討会」で美容医療の見直しについて検討されています。

 

検討会における美容医療の課題としては、以下の通りです。

・美容医療を提供する医療機関における院内の安全管理の実施状況や体制等を保健所等が把握できていない

・患者側も医療機関の状況や体制を知る手段がなく、医療機関における相談窓口を知らない

・関係法令&ルール(オンライン診療に係るものを含む)が浸透していない

・合併症等への対応が困難な医師が施術を担当している

・安全な医療提供体制や適切な診療プロセスが統一的、網羅的に示されていない

・アフターケア、緊急対応が行われない医療機関がある

・保健所の指導根拠となる診療録の記載が不十分な場合がある

・悪質な医療広告が放置されている

 

課題の対応策としては、以下の通りです。

・ 美容医療を行う医療機関等の報告や公表の仕組みを導入

⇒安全確保措置の実施状況/専門医資格の有無/相談窓口の設置状況等を都道府県等に報告させ、そのうち国民に必要な情報を公表

・ 関係法令&ルールに関する通知の発出

⇒保健所等による立入検査や指導のプロセスや法的根拠の明確化

・医療機関による診療録の記載の充実

・ オンライン診療指針が遵守されるための法的整理

・ 関係学会によるガイドライン策定

⇒遵守すべきルール/標準的な治療内容/事故発生時の対応方針/適切な研修のあり方/契約締結時のルール等を盛り込んだガイドラインを策定

・ 医療広告規制の取締りの強化

・ 行政による周知や広報を通した国民の理解の促進

 

令和6年度診療報酬改定により経営が悪化した内科系のクリニックから美容医療への参入に関する相談が増えていますが、今後は検討会の動向を踏まえて、適切に運営しなければなりません。日本医師会などの団体や複数の関係学会がガイドラインを策定する予定なので、しっかりアンテナを張っておきましょう!

※厚生労働省 第4回美容医療の適切な実施に関する検討会 資料1 美容医療の適切な実施に関する報告書(案)の概要より引用

※厚生労働省 第4回美容医療の適切な実施に関する検討会 資料1 美容医療の適切な実施に関する報告書(案)の概要より引用