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施設基準の届出はオンラインで!324届出がWeb申請可能に

令和8年度診療報酬改定に伴い、多くの医療機関で施設基準の新規届出や変更届出が必要になります。本シリーズでも解説してきた機能強化加算の新要件対応、外来データ提出加算の届出、充実管理加算の新設など、今回の改定では届出が必要な項目が多岐にわたります。

そこで本記事では、届出の期限と、紙の届出に代わるオンライン申請システムについて解説します。令和8年1月26日時点で324の施設基準がオンライン申請可能となっており、上手に活用すれば届出業務を大幅に効率化できます。

 

 

1. 【施設基準の届出期限】令和8年6月1日から算定するには

令和8年6月1日から算定を行うためには、令和8年5月7日 〜 6月1日まで(必着)に、届出を行う保険医療機関等の所在地を管轄する地方厚生(支)局の都道府県事務所へ届出が必要です。

※令和8年度診療報酬改定について【医科全体版】令和8年3月6日版より引用

 

2. オンライン申請システムとは

各厚生(支)局あての申請・届出の一部については、「保険医療機関等電子申請・届出等システム」によりオンライン申請が可能となっています。令和8年1月26日時点で、324の施設基準がオンライン申請に対応しています。

紙で提出していた届出様式と同じものを、オンライン申請画面上で作成・提出できる仕組みです。紙の申請書の控えを保存する必要もなく、電子的に保管されます。オンライン申請を利用するには、オンライン請求ネットワークへ接続された端末と、専用のID・パスワードが必要です。ID・パスワードが不明な場合は再発行が可能ですので、管轄の各厚生(支)局のホームページからお問い合わせください。

 

3. オンライン申請の3つのメリット

1 いつでも申請可能で、即時受付

サービス時間内(月曜日〜土曜日 8時〜21時)であれば、いつでも提出可能です。オンライン申請した内容は即時に受付され、審査状況の確認も可能です。郵送のタイムラグがなく、締切日ギリギリでも確実に提出できます。

 

2 時間・費用が効率化

紙の申請様式を作成する時間や郵送にかかる時間が削減できます。郵送費用も節約でき、ペーパーレス化を図ることができます。特に複数の届出を同時に行う改定時期には、大幅な業務効率化が期待できます。

 

3 再提出のリスクを軽減

システムが入力漏れや入力誤り等の最低限の入力チェック機能を備えているため、申請を行う前の段階で検知が容易になり、差戻し等のリスクを軽減できます。紙の届出でありがちな記載漏れ・計算ミスを事前に防止できるのは大きなメリットです。

※令和8年度診療報酬改定について【医科全体版】令和8年3月6日版より引用

 

4. オンライン申請の具体的な手順

オンライン申請は、以下の4ステップで完了します。

Step 1 システムにログイン

オンライン請求ネットワークに接続された端末から、専用のID・パスワードを使ってシステムにログインします。

 

Step 2 届出の種類を選択

「施設基準等の届出」を選択し、届出名称を検索します。種別(医科・歯科・薬局)を選び、申請したい届出を一覧から選択します。機能強化加算、外来データ提出加算、時間外対応加算など、該当する届出を検索できます。

 

Step 3 オンライン画面で様式を作成

紙の届出様式と同じ内容をオンライン画面上で入力します。入力チェック機能により、漏れや誤りが自動検知されます。様式によっては添付にて申請を行うものもあります。

 

Step 4 申請・受付完了

内容を確認して申請ボタンを押すと、即時に受付されます。申請内容は電子で保管されるため、紙の控えを保存する必要はありません。審査状況もオンラインで確認できます。

※令和8年度診療報酬改定について【医科全体版】令和8年3月6日版より引用

 

 

5. 利用開始の方法と参考情報

5-1. 利用に必要なもの

必要な環境 オンライン請求ネットワークへ接続された端末
必要な情報 専用のID・パスワード
ID・パスワードが不明な場合 再発行が可能。管轄の各厚生(支)局のホームページのチャットボットから問い合わせ
詳細の確認方法 管轄の厚生(支)局のホームページ(「●●●厚生局 電子申請」で検索)

5-2. 解説動画の活用

厚生労働省のYouTube公式チャンネル内に、「保険医療機関等電子申請・届出等システムについて」という再生リストが公開されています。システム利用のためのセットアップ手順を動画形式で確認でき、よく使われる手続きや実際の操作画面と併せて解説されています。

厚労省YouTube再生リスト:「保険医療機関等電子申請・届出等システムについて」
システム利用のセットアップ手順やよく使われる手続きの操作画面が動画で確認できます。初めてオンライン申請を行う方は、事前にご覧いただくことをおすすめします。

※令和8年度診療報酬改定について【医科全体版】令和8年3月6日版より引用

 

 

6. クリニック・病院が今すぐやるべきこと

6-1. 届出スケジュールの逆算

令和8年6月1日からの算定開始を目指す場合、以下のスケジュールで動く必要があります。

時期 やるべきこと
今すぐ 今回の改定で自院に必要な届出項目を洗い出す
今すぐ オンライン申請のID・パスワードを確認(不明なら再発行申請)
4月中 各届出に必要な施設基準の充足状況を確認・整備
4月下旬 届出様式の事前作成(オンラインの場合は下書き入力)
5月7日〜 届出受付開始 → できるだけ早期に提出
6月1日(必着) 届出期限 → これを過ぎると6月1日からの算定不可

6-2. 4つのアクション

1 届出が必要な項目のリストアップ

本シリーズで解説した改定項目を中心に、自院で新たに届出が必要な加算、要件変更に伴い変更届が必要な加算を洗い出しましょう。見落としがちな「既存加算の要件変更に伴う届出」にも注意が必要です。

 

2 オンライン申請環境の整備

オンライン請求端末でシステムにアクセスできるか、ID・パスワードは手元にあるかを今すぐ確認しましょう。不明な場合の再発行には時間がかかるため、早めの確認が重要です。

 

3 施設基準の充足状況の事前確認

届出だけしても施設基準を満たしていなければ算定できません。常勤医師数、研修修了状況、掲示要件、BCPの策定状況など、各加算の施設基準を事前にチェックし、不足があれば4月中に整備を完了させましょう。

 

4 5月7日に即時提出を目標に

締切日直前は届出が集中し、差戻し時の再提出が間に合わないリスクがあります。受付開始の5月7日に提出できるよう事前準備を完了させておくのが理想です。オンライン申請であれば、万が一差戻しがあっても修正・再提出が迅速に行えます。

 

「改定に伴う届出項目の洗い出しを手伝ってほしい」
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※ 本記事は令和8年度診療報酬改定の公表資料に基づき作成しています。算定に際しては、最新の告示・通知等をご確認ください。

 

【執筆者情報】(株)医療経営支援事務所 代表取締役 竹森 健太

2016年、特定医療法人谷田会谷田病院に入職後、病院経営の実務を体系的に学びながら、事務部門の業務改善に取り組み、組織運営力の向上に寄与。
2020年より医療機関向けコンサルティング会社である㈱医療環境総研、NPO法人病院経営支援機構、医療経営支援事務所に所属し、50施設以上のクリニックや病院、介護事業所で経営・開業支援、事業承継、建替えを手掛ける。
複数のクリニックで事務長を代行し、院内業務の安定化やスムーズな経営改善が高く評価をいただいている。
また、医療機関や介護事業所の経営課題を解決するためのホームページ制作やシステム開発にも従事し、口コミ対策システム医療介護マッチングつなぐ等、これまでに100事業所以上の支援実績を有する。