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【令和8年度】医療法第25条 立入検査の実施ポイントを徹底解説

はじめに

毎年度、厚生労働省医政局長から都道府県・保健所設置市・特別区に対して、その年度の医療法第25条第1項に基づく立入検査(いわゆる「医療監視」)の実施に当たっての留意事項が通知されます。令和8年度についても、令和8年6月12日付で実施通知(医政発0612第10号)が発出され、あわせて検査の基準そのものを定める「医療法第25条第1項の規定に基づく立入検査要綱」が令和8年6月に改正されました。

立入検査は「指摘を受ける検査」という受け身の印象を持たれがちですが、実際には自院の管理運営体制を法令の物差しで点検し、改善点を可視化できる年に一度の機会でもあります。本記事では、令和8年度の実施通知と改正後の立入検査要綱を読み解き、病院・診療所の院長、事務長、事務スタッフの皆さまが「今年度どこを重点的に確認されるのか」「事前に何を整えておけばよいのか」を、実務目線で整理します。

この記事でわかること

  • 立入検査(医療監視)の基本と令和8年度の全体像
  • 令和8年度の最大の変更点(要綱改正・対象施設の拡大)
  • 医療安全・医療事故調査制度・院内感染・放射線管理の確認ポイント
  • オンライン診療・美容医療・無資格者対応など、制度改正と事件を踏まえた重点項目
  • 働き方改革・サイバーセキュリティ・個人情報保護の確認事項
  • 立入検査を経営改善につなげる事前準備チェックリスト

目次

  1. 立入検査(医療監視)とは|医療法第25条第1項の基本
  2. 令和8年度の最大の変更点|要綱改正と対象施設の拡大
  3. 医療安全管理体制で確認される重点ポイント
  4. 医療事故調査制度と新設された「研修義務」
  5. 院内感染対策・診療用放射線の安全管理
  6. 防災・災害対策(避難確保計画・BCP・非常用電源・EMIS)
  7. 制度改正・事件を踏まえた重点項目
  8. 労務・サイバーセキュリティ・個人情報の確認事項
  9. 立入検査を「経営改善の機会」に変える事前準備
  10. よくある質問(FAQ)
  11. まとめ

1. 立入検査(医療監視)とは|医療法第25条第1項の基本

立入検査とは、医療法第25条第1項に基づき、都道府県知事・保健所を設置する市の市長・特別区の区長が、病院等が法令で定められた人員・構造設備を備え、適正な管理を行っているかを検査する制度です。実務上は「医療監視」とも呼ばれ、各自治体が任命した医療監視員が施設に赴いて実施します。

改正後の立入検査要綱では、その目的を「病院を科学的で、かつ、適正な医療を行う場にふさわしいものとすること」と整理しています。対象は医療法上のすべての病院で、原則として年1回実施されます。検査の進め方は、医療監視員が施設の概要をまとめる「施設表」を作成し、該当する検査項目について検査基準に沿って判定を行い、その結果を「検査表」として整理する、という流れです。

検査の結果、不適合事項が確認された場合、自治体は開設者または管理者にその事実を通知し、改善計画書の提出を求めるなど、改善のために必要な指導を行います。つまり立入検査は、単なる「合否判定」ではなく、改善指導とセットで運用される仕組みだという点を最初に押さえておきましょう。

ポイント:令和8年度の実施通知は、地方自治法第245条の4第1項に基づく「技術的な助言」という位置づけです。実際の運用は各都道府県等の判断によりますので、自院の所在地の自治体が公表する実施要領・チェックリストも必ず確認してください。

2. 令和8年度の最大の変更点|要綱改正と対象施設の拡大

令和8年度を読み解くうえで最も重要なのは、立入検査要綱そのものが令和8年6月に改正されたこと、そして検査の対象として想定される施設が広がったことです。

(1) 診療所も「必要性に基づき」対応が求められる

立入検査の主たる対象は病院ですが、令和8年度の実施通知では、診療所についても検査の必要性に基づいて適宜対応するよう求められています。とりわけ、美容外科・眼科などを標榜し自由診療を行う診療所については、開設者の確認や非営利性の確認の観点から、従来以上に踏み込んだ確認が想定されます。「うちは診療所だから関係ない」とは言い切れない流れになっている点に注意が必要です。

(2) オンライン診療受診施設が新たに対象に

令和8年度の大きな変更点として、オンライン診療受診施設が報告徴収・立入検査の対象として明記されました。改正後の立入検査要綱でも、オンライン診療に関する記載が大幅に拡充されています。自由診療を含めてオンライン診療が広がるなか、病院・診療所だけでなく、患者がオンライン診療を受けるために利用する施設も、適切な実施を確認する対象となりました。

(3) 災害の影響を受けた医療機関への配慮

災害の影響を受けた医療機関等に対して立入検査を行う場合は、当該施設の状況を踏まえ、適切な時期に実施するなどの配慮を行うこととされています。被災地域の医療機関にとっては、検査時期の調整余地がある点も知っておくとよいでしょう。

3. 医療安全管理体制で確認される重点ポイント

立入検査で例年中心となるのが、医療安全管理体制の確保に関する確認です。令和8年度通知では、特に次の事項に留意するよう求められています。

事故事例の収集・分析・再発防止のサイクル

院内で発生した事故事例が医療安全管理委員会に報告され、収集・分析を経て改善策が企画立案されているか、重大な事故については背景要因・根本原因の分析に基づく効果的な再発防止策が検討されているか、策定した改善策が施設全体で情報共有されているか、委員会の重要な検討内容が管理者に報告されているか。こうしたPDCAが回っているかが確認されます。

患者への説明(手術承諾書・入院診療計画書)

安全管理体制が十分でない疑いのある医療機関に対しては、医師等による患者への適切な説明がなされているかを、手術承諾書や入院診療計画書等で確認することとされています。書面が形骸化していないか、改めて点検しておきましょう。

医薬品の安全管理

  • 医薬品業務手順書に基づく定期的な業務確認、与薬段階までの確認の実施
  • 緊急性の高い医薬品安全性情報を迅速に入手するためのPMDAメディナビの利用
  • 偽造医薬品の混入・流通防止(容器包装の状態確認、未開封・添付文書同梱の確認、取引相手の身元確認、適正な流通経路からの入手など)
  • 通常と異なる医薬品を認めた場合の自治体への連絡、手順書作成マニュアル改訂に伴う手順書の見直し
  • 毒薬・劇薬の医薬品医療機器等法に基づく適切な保管・管理

医療機器・職員研修

医療機器に係る安全管理体制(保守点検計画の策定・実施など)に加え、従業者の安全意識・技能・チーム意識の向上を図るための研修や、再発防止策の効果把握が適切に行われているかも確認対象です。研修の実施記録や効果検証の記録を整えておくことが有効です。

4. 医療事故調査制度と新設された「研修義務」

医療事故調査制度に関しては、死亡・死産の確実な把握のための院内体制、医療事故調査・支援センターへの報告、遺族等への説明(医療事故に該当しないと判断した場合の理由説明を含む)などが確認されます。日本医療機能評価機構が提供する「医療安全情報」や、センターの「医療事故の再発防止に向けた提言」の活用状況もチェックされます。

今後の重要ポイント:管理者等の研修が義務化

令和8年3月19日公布の改正省令(令和8年厚生労働省令第27号)により、改正後の医療法施行規則第1条の10の6において、一部の医療機関について、管理者等が「医療事故に係る適切な対応に関する研修」を受講することが新たに規定されました。施行は令和11年4月1日です。対象となる医療機関や研修受講対象者の詳細は別途通知で示されており、今年度は周知段階にあります。早めに自院が対象になるかを確認し、研修受講の段取りを組んでおくと安心です。

5. 院内感染対策・診療用放射線の安全管理

院内感染対策

MRSA・VRSA・MDRP・VRE・MDRA など各種病原体に起因する院内感染を防ぐため、次の点が確認されます。

  • 院内感染対策指針の策定、感染対策委員会の設置・開催状況
  • 従業者への研修、感染症の発生状況の報告、改善方策、マニュアルの作成・見直し
  • 標準予防策(個人用防護具の適正使用、処置前後の手指衛生の励行など)の職員への徹底

診療用放射線に係る安全管理

医療法施行規則に基づき、診療用放射線の安全管理責任者の配置、安全利用のための指針策定、研修の実施、線量の管理・記録などの体制が徹底されているかを確認します。直線加速器・ガンマナイフ等の放射線発生装置・照射装置については、過去の過剰照射事例を踏まえ、関係法令の遵守、自主点検、照射量設定のダブルチェック、適正な線量測定などが求められます。放射線診療従事者の放射線防護(眼の水晶体の被ばく対策を含む)の観点も確認対象です。

6. 防災・災害対策(避難確保計画・BCP・非常用電源・EMIS)

近年の災害・火災を踏まえ、防災・災害対策の確認が強化されています。主な確認事項は以下のとおりです。

  • 防火対策:消防機関・建築部局との連携による防火対策の徹底
  • 避難確保計画:市町村地域防災計画に名称・所在地が定められた要配慮者利用施設(医療施設を含む)は、避難確保計画の作成と、計画に基づく避難訓練の実施が義務づけられています。作成・訓練の実施状況が聴取されます。
  • 業務継続計画(BCP):災害拠点病院では、BCPの整備と、被災を想定した研修・訓練の実施が指定要件です。
  • 非常用電源の保安検査:非常用電源を有するすべての病院に対し、電気事業法・消防法・建築基準法に基づく保安検査の実施状況を確認。未実施の場合は直ちに実施し、確実に稼働するかを確認するよう指導されます。
  • EMIS(広域災害・救急医療情報システム)への医療機関基本情報の入力状況の確認。

とりわけ避難確保計画と非常用電源の保安検査は、書類の有無だけでなく「実際に訓練・点検が行われているか」が問われます。年度の早い段階で実施記録を整えておくことをおすすめします。

7. 制度改正・事件を踏まえた重点項目

令和8年度通知では、医師の働き方改革や美容医療等における不適切事例など、近年の制度改正・事件を踏まえて特に留意すべき項目が示されています。クリニック経営に直結する論点が多いため、重点的に解説します。

(1) オンライン診療の適切な実施

オンライン診療については、自由診療の場合を含め、病院・診療所に加えてオンライン診療受診施設も報告徴収・立入検査・是正命令等の対象とされました。確認に当たっては、医療法施行規則のオンライン診療基準と、令和8年4月改訂の「オンライン診療の適切な実施に関する指針」等に基づき、チェックリストを活用して遵守状況を確認します。

  • 診療計画:オンライン診療の前に対面診療で十分な医学的評価を行い、診療計画を定めて2年間保存しているかを診療録等で確認
  • チャット機能のみの診療:情報通信手段としてチャットのみを用いた診療など、医師法第20条に違反するおそれのある行為に該当しないかを確認。改善がみられない悪質な場合は厚生労働省へ情報提供

(2) 美容医療等のインフォームド・コンセント

自由診療を行う医療機関でのインフォームド・コンセントに関するトラブルが多発していることを踏まえ、関連通知の周知・遵守の徹底が求められています。具体的には、施術費用や解約条件の説明、施術の有効性・安全性の説明、即日施術の強要の有無などを診療記録で確認します。レーシック手術・包茎手術・脱毛施術などに関する危害相談も背景にあり、術前のリスク説明の徹底が論点です。

(3) 無資格者による医療行為の防止

無資格者による医療行為を防ぐため、採用時の免許証原本・医師資格証の確認や「医師等資格確認検索システム」の活用が求められます。とくに、いわゆる「コンタクト診療所」での管理者の勤務実態、無資格者によるエックス線照射の防止などが具体的な論点として挙げられています。違法事実が確認された場合は、刑事訴訟法に基づく告発を含め厳正に対処することとされています。

(4) 外来医師過多区域の取扱い

令和8年3月施行の改正を踏まえ、外来医師過多区域に係る要請等の対象となった新規開設の無床診療所については、立入検査の際に地域外来医療の提供状況を確認し、地域外来医療を担うよう働きかけることとされています。新規開業を検討中のクリニックは、開設地域がこの区域に該当するかを事前に把握しておくことが重要です。

(5) 無痛分娩の安全な提供体制

無痛分娩取扱施設については、JALA(無痛分娩関係学会・団体連絡協議会)の取組(研修・情報公開・有害事象収集分析事業への登録等)や、自主点検表を参考とした診療体制の確認が行われます。ウェブサイトでの違法広告にも留意が必要です。

8. 労務・サイバーセキュリティ・個人情報の確認事項

医師の働き方改革

労働時間が長時間となる医師の追加的健康確保措置(面接指導の実施、勤務間インターバル、代償休息の確保)の体制整備が、関係する事務連絡に基づいて確認・指導されます。時間外労働の上限規制とあわせ、勤務環境の整備状況が問われます。

職員の健康管理

  • 全職員の定期健康診断・雇入れ時の安全衛生教育の受診状況、結核に関する健康管理
  • 労働者50人以上の事業場におけるストレスチェック制度の実施、産業医の選任
  • 看護・介護業務従事者の腰痛予防、医療現場における暴言・暴力等のハラスメント対策

サイバーセキュリティの確保

医療法施行規則第14条第2項により、医療機関の管理者がサイバーセキュリティ確保のための「必要な措置」を講じることが明確化されています。最新の「医療情報システムの安全管理に関するガイドライン」を参照のうえ、「医療機関におけるサイバーセキュリティ対策チェックリスト」等を活用して必要な対策が取られているかを確認します。ガイドラインやチェックリストは随時改定されるため、最新版の利用が前提です。

個人情報の適切な取扱い

個人情報保護法および医療分野のガイダンスに基づく適切な取扱いに加え、サイバー攻撃その他の要因で個人データの漏えい等が発生し、個人の権利利益を害するおそれがある場合の、個人情報保護委員会への報告および本人への通知が義務である点に留意が必要です。診療情報の開示手数料は、実費を勘案した合理的な範囲とすることも確認されます。

検体検査・LDTsの精度管理

検体検査の業務については、精度確保に係る責任者の配置、標準作業書・作業日誌・台帳の整備が求められます。遺伝子関連・染色体検査を行う施設では、内部精度管理や従事者研修も必要です。あわせて、LDTs(医療機関が独自に開発・実施する検査)の臨床実装に係る精度管理の基準に関する通知(令和7年12月)にも留意が必要です。

9. 立入検査を「経営改善の機会」に変える事前準備

立入検査は、指摘を恐れて身構えるより、「自院の体制を法令基準で棚卸しする年次点検」と捉えるほうが、結果的に経営上のメリットが大きくなります。日々の管理運営の質が、そのまま医療安全・職員満足・トラブル予防につながるからです。最後に、検査前に最低限そろえておきたい事前準備チェックリストを整理します。

立入検査・事前準備チェックリスト

  • □ 医療安全管理委員会・院内感染対策委員会の開催記録と検討内容が整理されている
  • □ 事故事例の収集・分析・再発防止策・全体共有の記録がそろっている
  • □ 各種指針・マニュアル(安全管理・院内感染・医薬品業務手順書・放射線安全利用)が最新版に更新されている
  • □ 手術承諾書・入院診療計画書など患者説明文書が適切に運用されている
  • □ 医師・歯科医師・特定行為研修修了者等の資格・免許の確認記録がある
  • □ 人員配置標準を満たしているか(勤務表・出勤簿で実態確認)
  • 避難確保計画の作成・避難訓練の実施記録、非常用電源の保安検査記録がある
  • サイバーセキュリティ対策チェックリストに沿った対策が取られている
  • □ オンライン診療を行う場合、診療計画の作成・2年間保存ができている
  • □ 自由診療を行う場合、インフォームド・コンセント(費用・解約条件・リスク説明)の記録がある
  • □ 医師の追加的健康確保措置、職員のストレスチェック・産業医の体制が整っている
  • □ 自院の所在地の自治体が公表する実施要領・チェックリストを確認した

これらの多くは、検査の有無にかかわらず日常の管理運営で本来整えておくべき事項です。事務長・事務部門が中心となって、年度初めにチェックリスト化し、委員会運営や記録管理の仕組みに落とし込んでおくと、検査直前に慌てることがなくなり、結果として組織運営の質そのものが底上げされます。

よくある質問(FAQ)

Q. 立入検査(医療監視)は毎年必ず実施されますか?

A. 医療法上のすべての病院を対象に、原則として年1回実施することとされています。診療所については、令和8年度通知で「検査の必要性に基づいて適宜対応する」とされており、必要に応じて対象となります。

Q. 令和8年度で特に新しくなった点は何ですか?

A. 大きくは、立入検査要綱が令和8年6月に改正されたこと、オンライン診療受診施設が報告徴収・立入検査の対象として明記されたこと、医療事故対応に関する管理者等の研修義務(令和11年4月施行)が新設されたこと、外来医師過多区域に係る無床診療所の取扱い(令和8年3月施行)などが挙げられます。

Q. 指摘(不適合)を受けるとどうなりますか?

A. 自治体から不適合事項・根拠法令・理由が文書で通知され、改善の時期・方法を記した改善計画書の提出を求められるのが一般的です。悪質な事案では、法令に照らした厳正な対処が行われることもあります。指摘=即処分ではなく、改善指導とセットで運用される点を理解しておきましょう。

Q. オンライン診療を行っていますが、何を準備すればよいですか?

A. 令和8年4月改訂の指針等に基づき、対面診療による事前評価と診療計画の作成・2年間保存、チャットのみの診療になっていないか、チェックリストでの自己点検などを整えておくとよいでしょう。

Q. 自由診療中心の美容クリニックも対象になりますか?

A. はい。美容外科等を標榜し自由診療を行う診療所は、開設者・非営利性の確認インフォームド・コンセントの徹底の観点から、確認が強化される傾向にあります。費用・解約条件・リスク説明の記録整備が重要です。

10. まとめ

令和8年度の医療法第25条第1項に基づく立入検査は、要綱の改正対象施設の拡大という構造的な変化を伴う年度です。院長・事務長・事務スタッフの皆さまにお伝えしたい要点は、次の3点に集約されます。

  1. 対象が広がった:病院に加え、診療所(とくに自由診療)やオンライン診療受診施設も確認の射程に入った。「自院は関係ない」と考えず、自院に該当する論点を洗い出すことが第一歩。
  2. 「体制」と「記録」が問われる:医療安全・院内感染・放射線・防災・サイバーセキュリティのいずれも、委員会の運営、研修、点検・訓練が実際に行われ、記録として残っているかが確認の中心。書類の有無だけでなく運用実態が見られる。
  3. 先回りした準備が経営を守る:医療事故対応の研修義務化(令和11年4月)や外来医師過多区域への対応など、今から備えるべき制度変更がある。年度初めにチェックリスト化し、仕組みとして回しておくことが、トラブル予防と組織運営の質向上につながる。

立入検査は「受けて終わり」のイベントではなく、自院のマネジメントを毎年アップデートするためのきっかけです。委員会運営や記録管理、各種マニュアルの更新を仕組み化し、持続可能な管理運営体制へと整えていきましょう。

当事務所では、立入検査の事前点検、委員会運営・各種規程の整備等を経営支援、もしくは、事務長代行サービスにより、医療機関の実情に合わせてご支援しています。立入検査への備えや管理運営体制の見直しでお困りの際は、お気軽にご相談ください。

※ 本記事は、令和8年6月12日付の実施通知(医政発0612第10号)および改正後の「医療法第25条第1項の規定に基づく立入検査要綱」(令和8年6月)等の公表資料に基づき作成しています。実際の検査運用は各都道府県等の判断によるため、自院の所在地の自治体が公表する最新の実施要領・通知等を必ずご確認ください。

 

 

【執筆者情報】(株)医療経営支援事務所 代表取締役 竹森 健太

2016年、特定医療法人谷田会谷田病院に入職後、病院経営の実務を体系的に学びながら、事務部門の業務改善に取り組み、組織運営力の向上に寄与。
2020年より医療機関向けコンサルティング会社である㈱医療環境総研、NPO法人病院経営支援機構、医療経営支援事務所に所属し、50施設以上のクリニックや病院、介護事業所で経営・開業支援、事業承継、建替えを手掛ける。
複数のクリニックで事務長を代行し、院内業務の安定化やスムーズな経営改善が高く評価をいただいている。
また、医療機関や介護事業所の経営課題を解決するためのホームページ制作やシステム開発にも従事し、口コミ対策システム医療介護マッチングつなぐ等、これまでに100事業所以上の支援実績を有する